秘密証書遺言

秘密証書遺言の作成方法を説明します。

現在の財産（不動産、預貯金、国債、株など）と誰に相続させる（遺贈する）か、メモにまとめる。
不動産の登記簿謄本（登記事項証明書）や銀行通帳で対象（土地の地番、家屋番号、銀行・支店名、口座番号など）を特定する。
遺言文例集や遺言書の効力をを参考にして、下書き（原案）をしてみる。
下書きを読み返し漏れがなければ、正式な遺言書を自筆、代筆又はワープロで作成する。日付は必ずしも必要ではない。
訂正箇所があれば、全て書き（作り）直すのがよい。訂正方法が間違っていれば、無効な遺言書となることがある。
最後の署名だけは自書し、押印する。印鑑は実印が良いが、認印でも構わない。
書き上げた遺言書は、一度専門家（弁護士や行政書士等）に確認してもらいましょう。
遺言書を大き目の封筒（Ｂ５ぐらいの大きさ）に入れて、遺言書に押印した印鑑で封印する。
お願いする証人二人を決める。知人や相談した行政書士などに依頼しても見つからない場合は、公証役場に相談する。
近くの公証役場へ電話して日時を予約する。
予約当日に公証役場へ（証人二人と共に）出向き、秘密証書遺言を入れた封書を公証人に提出する。遺言者、証人二人はそれぞれ、本人であることを確認できる免許証等を持参する。
公証人、遺言者、証人二人がそれぞれ署名し押印する。
作成費用（１１，０００円）を、公証役場へ支払う。
秘密証書遺言の現物は、遺言者が持ち帰り、推定相続人、受遺者、信頼のおける友人、遺言執行者などに預けておくか、自分で保管する。机の中などに隠しておいたら、死後見つけてくれなかったり、勝手に破棄されたりする可能性がある。また、遺言書の存在をエンディングノートにも記載しておく必要があります。

注意：あまり利用されていない作成方法です。万が一、遺言の法定要件を満たしていなかった場合は、無効な遺言となることがあります。費用を掛けるぐらいなら、公正証書遺言をお勧めします。